実は、ナースにキチンと正当な理由で断られたのですが、
同室に耳掻きストな紳士がいて、やってあげてますた。
粉耳だったのですが、耳掻きストにとって、エロとか色気とか
そういうのはありゃあったでいいものの、それよりテクが最優先。
膝にティッシュを置いて、シャッシャッと掻き出すと、長い
入院生活でたまった塊がボロボロ。
ちょっとグレーっぽいかけらもありまして。
「家内が怖がってやってくれなくてね、こればかりは失敗したかな」
「またまた、毎日面会に来てくれて素敵じゃないですか」
「はははは、ありがとう」
たまに収穫物を見せてあげて、その間ずっと、バンコクやプーケット
にいた頃の思い出を語ってくれました。
とても話術がうまく、エメラルドグリーンの夢をその晩は見れて。
「これねぇ、金属製の耳掻き使った方がいいですね」
「おっ、そうかい、家内に連絡するかな」
「みんとさーん、気持ち分かるけど患者さんの間でそーゆーのは」
「あっ、ごっ、ごめんなさいっっっ(TT)」
「看護婦さん、俺、耳掃除して欲しかったんだよ、頼む」
「うーん、なら耳鼻科で取ってもらいましょ!!それなら!!」
「えっ………………」
引く紳士に僕は耳鼻科のプロのテクの快感ぶりを教えてあげました。
最初はこう、細っそ~い頼り無いワイヤーでコショコショと、
まるで耳毛の先端をくすぐるかのように当たりをつけて
いくんですよ。粉耳だともうそれだけで、ポロポロッといきます。
押さえないんですね、押さえると耳道にへばりつくんで。
くすぐったいぐらいの感覚で、ちょっとゾクゾクするかも
知れません。少なくともザッ、ザッと掘る快感はないですよね。
そこから耳垢水を点耳します、冷たいですけどそのヒンヤリ感を
楽しむつもりで臨んでください。
それからその液体を、しばらく御自分の体温でゆーっくりと
人肌にあっためるイメージをしていってください、10分ほど。
そのうちに、粉耳の方は足の裏を軽石でこすったようにモロモロと
角質がグレーになって浮き上がってくるんですよ。
後はそいつをノズルで吸い上げていくだけですね、すると今まで
厚く覆われていた部分が空気にやっと触れることができて、
サァァッと爽快感を感じるんです。
心も晴れやかになり、大変癒されますよ。それが家庭では決して
真似のできない耳鼻科医のテクです。
しばらくして車椅子で耳鼻科へ。
戻ってきた彼の表情はまさに(゜∀゜)なことになっていました。
みんなあの顔になるよね。